残業したとき、通勤の帰途に地元FM放送の番組のラストでいつもかかる曲がある。
これは確か「晴れ雲・・・」。
要するに「カム・レイン・オア・カム・シャイン」だよなー。
で、演奏しているプレーヤは、聴いてすぐわかった。
特徴ある甲高いアルトのハイノート。

そう、ソニー・クリスである。
ソニー・クリスの「カム・レイン・オア・カム・シャイン」。

はて何のアルバムに入ってたっけ?

どちらにしても番組のラストにソニー・クリスを持ってくるというのはなかなかいいセンスしている。
誰が選曲したか知らないが、選曲者はけっこうなジャズマニアなんだろうと思う。

そういえばこの番組、内容は田舎のローカルなFM番組らしい他愛のないものであるが、CMの前後等、端々にかかるのはすべてジャズなんだよね。
それもどこか聴いたことあるような、ないような・・・。

で、件の「カム・レイン・オア・カム・シャイン」。
何のアルバムに入っているか?
この小さな疑問の答えを求めるべく、手持ちのソニー・クリスのレコードを敢えて曲名を見ずに順番にかけていってみた。

PICT004hg12.jpg
とりあえず12枚あった。まだありそうだけど捜すのが面倒。(「サターディ・モーニング」が2枚あるのは、ベースが大好きなヴィネガーのためである。)
こうして連続でソニー・クリスを聴くと、例の特徴あるちょっと甲高い五月蠅いサウンドにもしだいに慣れてくる。
改めて聴くとホントに過剰なくらい気持ちを入れていつも一生懸命に吹いていることがよくわかる。
手抜きもなく、全力疾走で「曲」を表現しょうとして、それが結果として大いに「歌心」溢れるものになっている。
で、あまりに力が入り、ソプラノのようなハイノートを多用するものだから一聴すると”五月蠅く”感じてしまうのであろう。
確か、「サターディ・モーニング」の録音の後、日本に来る予定(70年代の中頃はアメリカでは電気系優勢、フュージョン全盛で、旧来のアコースティックな楽器のジャズプレーヤーは不遇であった。渡欧するか日本にくるかの選択だったのでは・・)であったが、本人は日本に来るのを楽しみにしていたにも関わらず、不可解なピストル自殺の結末(これも諸説あり、詳細は不明。女絡みだとか薬物とか・・・)で残念ながら実現しなかったようだ。
「もし」を考えるのは不毛であるが、多分、日本に来ていたら熱狂的に迎えられたと思う。
当時の日本は世界的にも本格ジャズ全盛の地であったし、耳の肥えたファンが多かったところであった。
ソニー本人にとって不幸な結末でなく、まったく別の人生が送れたであろう。
もしかしたら小さなジャズクラブあたりで実際に演奏お聴き、話ができたかも(英語はしゃべれんけど・・・)。

ジャズプレーヤーの不可解な死といえば、ウォーデル・グレイのラスベガス郊外での撲殺死体での発見、リー・モーガンのライブ演奏中での愛人による射殺とか、けっこう好事家好みの事件もあり、どうしてもいわくつき、訳ありの死に方ってのが仕事柄多いようである。
まあプレーヤーとして、個人の「創造力」に関わる仕事でもあり、女もカネもヒトも集まり、栄光もどん底も常人以上に経験することも多いのであろう。

あっと、冒頭の「晴れ雲・・・」。
入っていたアルバムは「ゴー・マン」でした。(例のベスパのやつ)
夭折ジャズプレーヤーについて面白そうなのではいつかアップ致します。
                                                       以上
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