某日、花火大会を名目の飲み会が天候悪化により流れたため、ヒマなオヤジたちの受け皿として、急遽、試聴会兼飲み会が開かれた。
試聴会の今回の主人公はケーブルである。
ケーブル試聴なんてつまらん!面白くねえ!どうせバカ高いんだろ、なんて内心思っていたら、なんとその値段は240マン!
240まんえんである。
万札が240枚の240万円。
トヨタのプリウスが買えそうな値段。
ワタシゃホンダ党なんで、ハイブリッドならインサイトってことになると、多分、おつりが来る値段。(購入時の諸雑費、計算に入れてないだろというツッコミはなしです)
ここまで高価だと、ある意味、あまりにもリアリティーがなさ過ぎて、笑ってしまうというか、逆に別の意味で変な興味が湧いてくる。

これが件の・・・・
PICTbvcx0014.jpg
プリウスじゃなかった、ケーブルである。
一見、高価な素材である銀(金属のシルバーね。原子記号はAgだっけ?)を使っていそうであるが、素材としてはより単価の安い銅(えー原子記号は確かCuだっけ?)の6Nのシルバーコート(銀被服。要するに銅の線材の上に銀をコーティングしてある)らしい。
この場合のNは99.9999%純度ってことで、のこの9の数が6個あるということ。
当然ゼロの数が多いほうが純度が高く高価であるが、銅の場合はより希少で高価な8Nってのもあるし・・・。

<ああ、ここで銀だ、銅だといっているのは、あらゆる金属の中で電気伝導率が最も高いのが銀であり、二番目が銅であるためです。当然、伝導効率が最もいいものが線材に使われるってことです。念のため。>

より高価で希少、伝導効率のいい銀でもなく、8N銅でもなく、オーディオケーブルでは割とありふれた6N銅を使って、なぜこのようなバカ高い値段になるのかってのが、この趣味の泥沼に片足突っ込んだ人間の持つ最初の疑問ではあります。

ケーブルなんて所詮、信号を伝達するだけの通り道である。
CDプレーヤーやレコードのカートリッジ、アームみたいにソフト媒体から信号を拾ったり、アンプみたいにその当初微小な信号を増幅したり、スピーカーみたいにその信号を振幅させて再生したりという、音楽ソフトから音楽信号を取り出し再生するにあたってはもっとより重要に影響度が大きいパートがいくつかある。
ケーブルの役目はせいぜい信号を劣化させないよう効率よくハイスピードで信号を伝達することであろうと考える。
どうせカネかけるならアンプやスピーカーの機器にかけた方がよっぽどよかろう。
いくら高いケーブル使っても、その延長上のアンプの中の端子の配線はメータ単位ウン百円の安物のビニールケーブル使ってた(ほとんどの機種は実際そうだろ!)なんていったら笑い話にしかならない。
ある意味、脇役の存在のケーブルに大枚240万円もかけるなんて、アンプに2000マンとかスピーカーに4000万円とか、総額1億以上の、金持ちの超ハイエンドのシステムでないとバランス的に絶対おかしいだろうと思う。

まあ値段が値段であるがゆえ、絶対買えないってこともあり、やっかみも入ったためか、我ながら聴く前からかなり否定的というか、ネガティブに判断した物言いとなっております。ハイ


で、実際試聴するとどうだったか?

聴いたのは視聴用の総額300マンくらいのフツウのオーディオセット。(もしかしたらケーブルの方が高い?・・・)
CD音源で、ソウルノートのDAコンバータとCDプレーヤ間での比較試聴。

一同、神妙に黙る。

黙った後に自然と呟く。
「うーん、確かに音はよくなった。」
「音に色気というか揺らぎがある!」
「ケーブル変えただけでこんなに音の表情が変わるのか!」

さすがに「ハハッー」とひれ伏した者はいなかったものの、「割に」というべきか、「当然に」というべきか、多分「当然に」なんだろう、音としては全員高評価ではあった。

ブラインドテストにしたら10人が10人、高い方のケーブル装着の方を選びそうに思う。


確かに音は良かった。まあ値段がこの100分の1ならローン組んででも十分欲しいケーブルではある。

値段が値段だけに、その話題ばかりに振り回されているが、でも結局のところ今回の試聴はケーブルの「値段」の問題ではなく、今回の試聴で一番考えさせられたのは、ケーブル1本変えただけでまるでアンプやプレーヤー変えた程の音の違いがでてくるという事実。
これで十分と思っていた伝送系だけでもいかに信号のロスがあるのか。
銀などの高品位の素材だけで必ずしも音が良くなるわけではなく、あくまでも理論に裏付けられたバランスで一層の高みに行けるということ。
自分の思う最高のシステムを手に入れても視点を変えれば、まだまだ突き詰め、攻めるところは十分あるのではないかという、今後のある種の「可能性」。

この数年、システムの編成がまったく変わっていない(要するにカネがない)自分にとっては古女房のような現システムにもいろいろある種の可能性を改めて考えさせる、非常に良いきっかけとなるような気がしました。

そんなこんなで良い試聴会となりました。企画したhanamusiさんありがとうございます。
とりあえず829氏の富山の吟醸酒も飲めたしネ。                          以上
Secret

TrackBackURL
→http://marantz777.blog113.fc2.com/tb.php/202-ad1c8f24